傀儡の女・2号(2007年)

傀儡の女・2号

コピック+色鉛筆+photoshop elements2.0 | 435×600 | 2007.07 up

「傀儡の女」を描いてからほぼ1年、今度は近未来の人形です
人形というよりはむしろサイボーグに近いかも

身体を保持しているワイヤーはマリオネットなイメージで
操られ感を匂わせたかったから
身体からのケーブルは生命維持と身体制御用で
ワタシ的にサイボーグ絵のドキドキポイント!

以下は妄想文

機械特有の感覚が、完成前に覚醒してしまった彼女を苦しめる。
意識はあるが外界からの刺激情報が極度に制限されて、
何も見えないし聞こえない。
時折、制御用の電気信号が一瞬の光のように通り過ぎるだけ。

こんな状況でパニックに陥らないのは彼女の性格にもよるが、
脳手術によって必要な感情の起伏を制御されているから。
人間は機械の体を受け入れるように脳を改造しないと、
脳に深く刻まれている生身の身体の感覚を手放すことはできない。
生身の感覚と同じような感覚を与えるサイボーグ体が普及するのは、
ずっと先の未来なのだから。

暗闇の中で脳の中身が全て書き換えられていくような、
ゆったりとした感覚に彼女は全てをゆだねる。
行動や思考の一部を制御されたまま生きることを強要されるけれど
これらの制御を感じずにすむなら、
むしろ人の世の煩わしさからの脱出に他ならないのかもしれない。


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